「このままでいいのか」と感じたことはありませんか?


最近、仕事がルーティンになってきた気がするし、研修に出ても、以前ほど刺激を感じなくなったなぁ。
このままで本当にいいんだろうか。
教員として数年が経つと、こういった「停滞感」を感じることがあります。

僕自身もそうでした。
なんとなく、「このままで、尊敬する先輩方のようになれるのか」と思うことが増えました。
小学校教員8年目。3度の適応障害による病気休暇を経験した今、改めて「学び続けること」の意味を問い直しています。
この記事では、現場で実践してきた「学び続けるための3つの習慣」と、適応障害を経験したからこそ気づいた「本当のアップデート」についてお伝えします。
教員が学び続けなければならない理由

「学び続けましょう」
研修や会議でよく聞く言葉ですが、なぜ学び続けないといけないのか、腑に落ちた説明を受けたことがありますか?
義務感だけで学んでも、長続きしません。
僕自身、「なぜ学ぶのか」を腹の底から理解した時、向き合い方が根本から変わりました。
理由は3つあります。
子どもたちが生きる未来は「予測不能」だから
文部科学省は教員に求められる資質として、
「教員を取り巻く社会状況が急速に変化し、学校教育が抱える課題も複雑・多様化する現在、不断に最新の専門的知識や指導技術等を身に付けていくことが重要」
と明記しています。
少し難しい言い方ですが、要するに
「社会がどんどん変わっているから、教える側も変わり続けなければならない」
ということです。

まあそりゃそうだよね、って感じですよね。
特に生成AI。
これからの時代を生きていく子どもたちにとっては大きなカギになります。
「正解を覚える力」よりも「自分で考えて判断する力」が求められる時代になっています。
でも、「自分で考えて判断する力」は、教員自身が「自分で考えて判断し続ける人間」でないと、子どもたちに伝えることはできません。
教え方のスキルを覚えるだけでは、この時代の教育には追いつかないんです。
教員の「停滞」は子どもに伝わるから
教員の学びが止まると、どんなことが起きるでしょうか。
研究によると、教員のバーンアウト(燃え尽き)は子どもの学習意欲や成績にも影響を与えることが
示されています。
教員が「仕事をこなすだけ」の状態になると、授業が型通りになり、子どもたちの反応や変化に気づきにくくなっていきます。
9年間の現場経験で実感していることがあります。
「楽しそうに学んでいる先生の授業は、子どもも楽しそうに学ぶ」
これは本当のことです。
反対に、先生自身が「早く終わらないかな」と思いながら進める授業は、子どもにも伝わってしまいます。
教員が「学ぶ楽しさ」を体感し続けることが、子どもたちへの一番のメッセージになります。
2022年の中央教育審議会の答申でも
「変化を前向きに受け止め、教職生涯を通じて学び続ける」
という教員像が明記されています。
学び続けることは、自分のためでもあり、子どもたちのためでもあるんです。
適応障害を経験して気づいたこと
正直に言うと、適応障害になる前の僕は「学ぶ」より「こなす」ことに必死だったように思います。
授業や行事の準備、学級経営、職員会議、行事の提案文書、保護者対応。
毎日やることに追われ、自分が「なぜ教員をしているのか」を考える余裕がありませんでした。
「適応障害」で休職することになり、立ち止まることで気づいたことがあります。
「学び続ける」とは、知識を増やすことではありません。
「自分が何のために教壇に立つのか」を問い続けることです。

僕の性格や能力からすると、こういったことを考えるには「立ち止まる時間」は必須だったように思います。
休むことになってしまったのは残念でした。
でも、「教師」という職業の在り方についてゆっくり考えられたのは、人生の中でもとても有意義なことでした。
それが分かってから、研修や授業研究への向き合い方が根本から変わりました。
学び続ける教員の3つの実践習慣

「学ぶ習慣」を意識し始めてから、 具体的に3つのことが変わりました。
①研修に「仮説」を持って臨む

この授業、競技のポイントはおそらく○○だな。
もっと~~すればよくなると思うけどどうかな?
このように自分の中で「仮説」を持って研修に臨みましょう。
その「仮説」が正しいとか間違っているとかはどうでもいいです。
正しいならそれはそれでいいし、間違っていたら、「正解」と「仮説」の間のギャップの大きさの分だけ学びも深く、濃いものになります。
30代は教員としての考え方がある意味で固まってくる時期。
だからこそ、「仮説」を持ったうえで様々な意見から「結果」を導き出すことが必要になります。

「仮説」を持ったらその意見を全体に共有(発表)しましょう。
そうすることで以下のようなメリットがあります。
自分の「仮説」(意見)を全体の場で発表するメリット
- シンプルに場慣れする(度胸がつく)
- 自分の立場が明確になり、研究協議が「自分事」になる
- 他人の意見と自分の意見を比較することで、新たな気づきが得られる
- 自分の意見に対しての貴重なフィードバックを得られる可能性が大きい
30代超えて研修に参加するとき、「お客さん」状態ではいけません。(もちろん話をしっかり聞いて協議の全体的な流れを理解することは必要です)
せっかくの研修です。「何か一つ」持って帰りましょう!
もくパパの体験談
何か研修に参加するときは、必ず質問か、感想を挙手して発表するようにしています。

何度か繰り返していると、
「自分は研究協議で一番初めに発表するキャラ」
が自分の中に定着してきて抵抗がなくなってきます。
しかも、授業者の方や助言者の方から意見もいただけてとても勉強になる場面が多くありました。
誰も何も言わない
「シーーン……。」
を打ち破ることができる人になりましょう!
②授業力より先に「専門性」を深める
各教科の専門的な知識を改めて確かめるいい時期でもあります。

初任や20代の頃って「型通り」に授業を流すことに精一杯ではありませんでしたか?
僕はそうでした。(笑)
「この授業でどんな力をつける必要があるのか」
を明確にした授業ができるようにしていく必要があります。
特に以下の点をもう一度考えてみましょう。
30代教員が改めて考えるべきポイント
- なぜこの順番で学ぶのか(系統的な学習)
- 単元で身に着けたい「見方・考え方」はどんなものか
- 主体的で対話的な学習にするためにはどのような発問が有効と考えられるか
もくパパの体験談
僕は30代に入り、特別支援学級の担任をさせていただく機会が増えました。
個人にあった学習の計画を立てる必要があります。
例えば算数でわり算の文章題が苦手な子がいるとします。
どこでつまずいているのか、どの学年までさかのぼって学習するべきなのか。
- かけ算の九九が定着していない
- 文章の意味が理解できていない
- 等分徐、包含除の違いが分からない
- ひっ算の手順が分からない
など、いろいろな可能性があるわけです。
児童の様子を見てつまずきポイントを見つけ、効果的なアプローチは何なのか考える。
すごくいい経験をさせてもらっているなと思います。
③指導要領を「自分語」で要約する
指導要領、読んでますか?

正直、なかなかゆっくり読み込む時間って無いですよね・・・。(笑)
普段の日はなかなか難しいと思うので、僕のおすすめは「長期休み」に読むこと。
指導要領を読む際に僕は、「繰り返し出てくる言葉」にマーカーを引いていきます。
そして最後に内容を
「この教科で大切なことを一言で言うと○○○」
みたいな感じで自分の言葉でまとめましょう。
もくパパの体験談
僕は前回の夏休みに「体育科」の指導要領をザーッとですが読んでみました。
そして、よく出てくる言葉に線を引きながらまとめると

つまり、
「今からを生きていく子どもたちが体を動かす心地よさを知ったうえで、『生涯にわたってスポーツしていこう』と思えるような場づくりをしていく」
ってことね!
こんな感じでまとめてみました。
自分の中でこの教科に関する「ゴール」が定まったような気がします。
授業の組み方も、場の設定も、「みんなが楽しい」と思えるように考えていきたいと思います。
学び続けることで変わった3つのこと

①授業への迷いが減った
「なぜこの授業をするのか」という軸が 自分の中にできてくると、目の前の子どもの反応に応じて臨機応変に動けるようになります。
マニュアル通りではなく、
「この子たちに今何が必要か」を自分で判断できるようになりました。
②子どもたちへの言葉が変わった

「先生もね、毎日勉強してるよ!」
「先生もうまくできないことがある。でもまた挑戦するよ!」
こういった言葉が、自然に出るようになりました。
「完璧な先生」を演じるより、「学び続ける人間」を見せる方が、子どもたちの主体性を引き出せると気づいたからです。
③「学ぶ楽しさ」を自分が一番感じるようになった
これが一番の変化かもしれません。
研修が「義務」から「発見の場」に変わり、読書や学びの時間が 楽しみになっていきました。
さらにプライベートでも、教育に関しての本を買うようになったり、AIを使った業務改善の方法はないかと考えるようになりました。
30代教員が陥りがちな「学びの罠」

学ぼうとする気持ちがあっても、うまくいかない時があります。よくある「学びの罠」を3つお伝えします。
①インプットだけで満足してしまう
本を読んだ、研修に参加した、それだけで「学んだ気」になってしまいがちです。
でも「知った」だけでは変わりません。
どんなに小さくても、「一つだけ明日やってみる」を習慣にすることが大切です。

インプット3割、アウトプット7割が黄金比。
「知っている」から「できる」状態を目指して「行動」を起こしましょう!
②完璧に理解してから実践しようとする
「もっとちゃんと理解してから授業に取り入れよう」と思っているうちに、何もしないまま時間が過ぎます。
完璧な理解は必要ありません。「6割分かったら動く」くらいの感覚で十分です。やってみた経験が、残りの4割を教えてくれます。

逆に「やってみないと分からないこと」もたくさんあります。
どんどん挑戦していきましょう!
③学ぶことが「義務」になってしまう
「学ばないといけない」と感じ始めると、学びがストレスになります。
「楽しい」「面白い」「これ試してみたい」 という感覚を大切にしてください。
義務感から始まった学びは、 長続きしません。
まとめ:学び続ける姿が、子どもへの最大のメッセージ

教員として、そして親として、新しいことに挑戦し学び続ける。
その姿が、子どもたちへの
「失敗してもいいからやってみようかな」
という一番のメッセージになります。
これからの子どもたちが生きていく時代は、僕たちが生きてきた時代とは全く違うものになるでしょう。
つまり、今の自分の知見だけで教育をしていくのは、確実に不十分です。
「自分をアップデートしていこう」
「予測不能な社会を生きていける自立した子を育てられるような教師になろう」
こういう思いを常に持っておきたいものです。
研修で一つ、自分の意見を言ってみる。
「なぜこの方法で教えるのか」を問い直してみる。
長期休みに指導要領を開いて、自分の言葉で要約してみる。
どれか一つでいいです。小さな一歩が、自分をアップデートしていきます。
30代になり、仕事に慣れてきた今だからこそ、「学び続ける姿勢」を持ち続けましょう。
趣味の読書のことについても書いています。もっと自分を「アップデート」したいという方はぜひ読んでみてください。
▶30代父親が読書で人生をアップデート。自分を客観視し、しなやかに生きるための思考術
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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