なぜ僕たちは他の先生と比べて焦ってしまうのか?

「あの先生はいつも遅くまで残って教材研究をしているな・・・」
「クラスの掲示物も凝っているし、子どもへの指導も上手だし…」
職員室を見渡すと、周りの先生たちが全員自分より優秀に見えて、心がざわざわすることはありませんか?

自分ももっと時間をかけたいんだけどな。。。
でもそろそろお風呂時間が・・・。
もしかして俺、置いていかれてる??
パパ×教員の皆さん。
こんな風に考えたことありませんか?

まずは冷静にその焦りの正体を解き明かしてみましょう!
戦っている土俵が「根本的」に違う
結論から言います。
独身の先生や、家事育児をパートナーに完全に任せている先生。
毎日定時ダッシュで保育園のお迎えや我が子のお風呂・寝かしつけに奔走しているあなた。
戦っている土俵が完全に違います。
まずはここを受け入れましょう。
帰宅後も「第二の戦場(家事・育児)」が待っているパパ教員が、すべての時間を仕事に注げる環境の人間と、結果で勝負しようとすること自体、無理があると思いませんか?
他社と比較してしまう脳の仕組み
それでも「つい比べて落ち込んでしまう…」という方へ。
あなたが落ち込むのは、心が弱いからではありません。
脳の仕組みがそうなっているんです。
心理学者レオン・フェスティンガーが提唱した「社会的比較理論」によると、人間は客観的な指標がない場合、無意識に身近な他者と比較して自分の立ち位置を評価しようとする本能を持っているそうです。
特に自分と年齢や職種が近い「似た者同士」を比較対象(比較集団)に選びやすいため、同じ職員室の同僚に対して過剰に焦りを感じてしまうのは自然な防衛反応なのです。
「比べる必要がない」と頭で分かっているんですよね。でも、脳が勝手に比較してしまう。
これを防ぐために、意図的に環境やマインドを変える必要があります。
3度の病気休暇を経験して分かった「本当の優秀さ」

僕自身、昔は仕事に100%の力を注ごうとしていました。しかしその結果、家庭は崩壊寸前、自分自身も心身のバランスを崩して3度の病気休暇を経験することになりました。
病気休暇を決めた理由についてはこの記事に書いています。
▶教員が適応障害になる理由とは?「休むのは逃げ」と責めていた僕が病気休暇を決めた話

学校では中堅として学校の中枢を担う立場。
家庭ではなるべく妻の負担を減らしたいと育児にも奮闘。
どちらにも100%で取り組もうとしていました。
この失敗から学んだのは、「優秀さ」の定義を履き違えていたということです。
「100」の体力をどう分けるか
人間の、人生で使えるエネルギーの総量が「100」だとしましょう。
それをどう分配するかは個人の自由です。
僕の今のバランスは「仕事30:家庭70」です。
一つ言いたいのは、これは決して、仕事をサボっているわけではありません。
勤務時間内は「30」のエネルギーを極限まで集中させて効率的にタスクをこなす。
残りの「70」を確実に我が子と妻との時間に充てるための考えです。
この分け方は個人の自由なので、誰にどうこう言われる筋合いはありません。
割り振った分の数字を最大限生かして、役割をこなすだけです。
キャリアのために大切なのは「潰れずに働き続けること」
教員という職業は、年々大変になってきているイメージがあります。
120%の力で数年で燃え尽きてしまうよりも、60%で定年まで笑顔で健康に働き続ける。
その方が、長期的に見れば組織にとっても家族にとっても、圧倒的に価値が高い「キャリア」と言えるのではないでしょうか。

人生は、仕事は、長い長いマラソンです。
自分に合ったペースで走り続けましょう!
明日から「だらだら残業」を無くすためにできる3つのこと

自分の「時給」を意識してみる
日本の教員には「給特法(教職員給与特例法)」という法律があり、どれだけ残業しても一律で基本給の4%(教職調整手当)が支給されるだけで、残業代という概念が存在しません。
いわゆる「定額働かせ放題」というやつですね。
- 無駄な雑談はしない(児童や仕事のプラスにならないことはいりません)
- お菓子を食べない(太ります)
- コーヒーをだらだら飲まない(夜寝られなくなります)
- 周囲の様子をうかがわない(定時退勤第一人者になりましょう)
「だらだら残業」にいいことはありません。
あなたがだらだらしている勤務時間後。
一円のお金も発生していませんよ!
早く帰って、有意義なことに時間を使いましょう。
今の人生がどの「フェーズ」にいるかを見極める
人生には、仕事に全力投球すべき時期と、家庭や育児を最優先にすべき時期(フェーズ)があります。
- 我が子がまだ小さく、手がかかる時期だ
- パートナー(妻)も仕事や育児で疲れが溜まっている
- 最近、自分の健康や睡眠時間が削られていると感じている
- 子どもの成長の瞬間を、もっと側で見届けたい
上の項目のどれか1つでも当てはまる人は、「家庭・育児」が最優先の「フェーズ」にいるはずです。
子育てを楽しめる期間は人生の中でほんの数年しかありません。

この時期をどう過ごすかは自由です。
僕は、家族との時間を最優先に過ごしていきたいと思っています。
本業は「パパ」
学校の先生という仕事は、あなたが休んでも最悪、他の先生が代わりを務めることができます。
しかし、あなたの家庭において「パパ」の代わりができる人間は、世界中に一人もいません。
「教員のキャリアを半分諦める」というのは、本業を「教員」から「パパ」へとシフトするための、前向きな選択です。

家で待つかわいい天使たちとどれだけ濃い時間を過ごせるか。
どれだけ遊んでもらえるか。本当に数年です。
あなたも私も、本業は「パパ」です!
まとめ:全力疾走だけが教員のキャリアではない

周りの先生と比べて焦る必要は1ミリもありません。
①土俵の違いを受け入れる:独身・家庭丸投げの同僚と競わない
②「時給」の意識を持つ:「だらだら残業」を無くし、自分の価値を安売りしない
③人生の「フェーズ」に合わせる:今は「家族」にエネルギーを多めに使って正解の時期です
「諦める」というのは勇気もいるし、覚悟もいることです。
決して悪い意味だけではないと思います。
ぼくは「半分だけ」キャリアを諦めました。
キャリアを半分諦めたからこそ、我が子の可愛い笑顔を毎日見ることができます。
潰れずに長く、家族とともに笑って過ごすこと。
これ以上の素晴らしいキャリアはないと、僕は確信しています。
「教員」と「父親」という二つの立場の板挟み状態になっている人に読んでほしい記事です。
▶「教員と父親の両立」に限界を感じているあなたへ。仕事と育児で潰れないためのマインドセット。
「定時退勤」に命を懸ける男の記事です。



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