①この本を読んだ理由

前作『嫌われる勇気』を読んで、「課題の分離」という考え方に感動し、教員として、父親として、さっそく実践してみました。
しかし、いざ現場や子育てで試してみると、全然上手くいかず、結局イライラして叱ってしまう自分がいました。

納得しているし、実践もしているつもり。でも何か違う気がする。
結局、綺麗事の理想論なんじゃないか……
そんな自分の指導力不足を疑ったり、本の内容に半信半疑になったりしていた時に出会ったのが、完結編である本書『幸せになる勇気』です。
「アドラー心理学を実践したけど挫折しかけている」自分にこそ必要な本だと思い、読んでみることにしました。
②本の基本情報
- タイトル:幸せになる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教えII
- 著者:岸見一郎・古賀史健
- 出版社:ダイヤモンド社
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③この本を一言で言うと
『嫌われる勇気』でアドラー心理学に感動したはずの青年が、教師になって現場の壁に打ちのめされ、哲人のもとへ怒鳴り込んでくるところから始まる物語です。
「理想論を、どうすれば現実の教育・子育てに落とし込めるのか」
を、教育の現場に即した形で掘り下げていく、実践編にあたる一冊です。
④学びのポイント

ポイント①:問題行動には「5段階の目的」がある
本の内容:
子どもの問題行動には、すべて「目的」があり、以下の5段階を経てエスカレートしていくとされています。
①称賛の欲求(褒めてほしい)→②注目喚起(なんでもいいから目立ちたい)→③権力争い(反抗して自分の力を証明したい)→④復讐(認めない相手に嫌がらせをしたい)→⑤無能の証明(何をしても無駄だと絶望する)
本書では、④復讐以降になると教師個人での対応が難しくなるため、③権力争いまでで食い止めることが重要な役割だとされています。
自分の考え:
以前の自分は、反抗的な態度(③権力争い)をとる子どもに対して、強い口調で注意することで規律を守ろうとしていました。しかし、これは子どもにとって「大人の注目を浴びられた(目的達成)」というサインになってしまい、逆効果だったと気づかされました。

「同じ土俵に乗らない」というのは、口で言うほど簡単ではありません。
今でも完璧にできているわけではありませんが、「この子は今、どの段階で何を求めているんだろう」という考えを持つだけで、一歩引いて冷静に子どもを観察できるようになりました。
ポイント②:教育の入り口は「尊敬」である
本の内容:
本書でいう尊敬とは、「できること・できないこと」で人を評価することではありません。
目の前にいる人を、ありのままの姿で、唯一無二の存在として認めることそのものを指しています。
自分の考え:
この考え方を知って、自分が具体的に実践していることは「子どもの話を一人の人間として真剣に聞く」ということです。
「子どもが言っていることだから」「まだ小学生だから」という態度は、言葉にしなくても子どもに見抜かれます。
この子は今どんな思いでこの言葉を口にしているんだろう、と関心を寄せて向き合うこと。これが「尊敬」の第一歩だと感じています。

教員としてだけでなく、家で2人の子どもと向き合う父親としても、忘れたくない視点です。
ポイント③:自立とは、自分の価値を自分で決めること
本の内容:
教育の最終目標は「自立」だと本書は説きます。自分の価値を他者に決めてもらう状態を「依存」、自分で決定することを「自立」と呼びます。
そのために大人ができることは、子どもに「自分で選んでいる」という感覚を持たせること、そして子どもの決断を適切な距離で見守り、援助することの2つです。
自分の考え:
大人が完璧なお膳立てを用意してしまうと、子どもは「失敗から学ぶ」という経験ができません。

「先生がそう言ったじゃん!」
「お母さんが言った通りにしたのに!」
という言葉が出てくるのは、子ども自身が選んでいないからです。

僕は今、子どもに問いかけるとき「AとBという方法があるけど、どちらにする?」というように、選択肢を示した上で最後は子ども自身に決めさせることを意識しています。
子どもにとって「自分で決めた」と言う感覚が持てるため、おすすめです。
近すぎず遠すぎない距離で、いつでも援助できる準備をしておく。これが自立を促す関わり方なのだと学びました。
⑤実践してみたこと/変わったこと
子どもの問題行動を「困った行動」ではなく「目的のある行動」として捉えられるようになったことで、感情的に反応する回数がかなり減りました。
また、「人生の主語を、わたしからわたしたちに変える」という本書の言葉も印象的でした。
自分だけの幸せを考えるのではなく、誰かの役に立てたと感じられた瞬間こそが幸福だ、という考え方は、日々の子育てや学級経営を振り返る良いきっかけになっています。
⑥こんな人におすすめ
- 『嫌われる勇気』を読んで実践してみたが、上手くいかず悩んでいる人
- 子どもの反抗的な態度に、どう対応すればいいか分からない先生・親御さん
- 「叱る」以外の関わり方を知りたい人
- 子育てや指導が「理想論」に感じてしまい、半信半疑になっている人
⑦まとめ

『幸せになる勇気』は、「幸せになるために、なぜ勇気がいるのか」という疑問に答えてくれる一冊でした。
- 子どもの問題行動には「5段階の目的」がある
- 教育の入り口は、ありのままを認める「尊敬」
- 自立とは、自分の価値を自分で決められるようになること
幸福は誰かが連れてきてくれるものではなく、裏切られるかもしれなくても、まずは自分から相手を尊敬し、信じるという勇気ある行動の先にあるものだと、この本は教えてくれます。
日々の忙しい仕事や子育ての中で、立ち止まって自分の関わり方を見直すきっかけにしたい方は、ぜひ読んでみてください。
ちなみに、この「勇気の二部作」の第1作目である『嫌われる勇気』についても、別の記事で詳しく書評を書いています。
今回の土台となる「課題の分離」や「いま、ここを生きる」という考え方をより深く知りたい方は、あわせてチェックしてみてください。
▶『嫌われる勇気』を読んで気づいた「課題の分離」の威力 ~子どもが変わらないストレスから解放されたい人におすすめ~
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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→ https://note.com/mokubre_mokupapa
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