「心の底から出勤したくない」
「学校が楽しいと、もう何ヶ月も思えない」
「通勤前、車の中で息苦しくなるほどつらい」
体も心もしんどくても、家族のため、受け持っている子どもたちのために、毎日必死に踏ん張って教壇に立ち続けているあなたへ。
本当に、本当にお疲れ様です。
でも、もしあなたが毎朝そんな苦しさを抱えているなら、それはあなたの心が発している
「これ以上は危険だよ。一度立ち止まって休もうよ」
という、命がけのサインであることを知ってください。
「周りの先生に迷惑がかかるから」
「担任を放り出すわけにはいかないから」
「まだ、倒れてはいないから……」
そんな責任感から、心の叫びを無視してはいませんか?
僕は過去に3度の病気休暇を経験しています。
その経験もあり、4月の終わり頃から、身体の異変で「分かって」しまっていました。
あぁ、このままでは1学期を乗り越えられない、と。
今回は、僕が「4度目の病気休暇」を取ることを決意した、あの日のリアルな出来事をお話しします。
今まさに限界を迎えそうな先生へ。
どうか僕の体験を読んで、手遅れになる前に学校からそっと距離を置く勇気を持ってほしいと願っています。
自分の心の状態をチェックしてみてください。
□朝、目が覚めると激しい動悸や吐き気がする
□学校に近づくにつれて、涙が勝手に溢れてくる
□職員室に入った瞬間、頭が真っ白になって何も考えられなくなる
□「休みたい」と思う一方で、強い罪悪感に襲われる
1つでも当てはまる人。それはあなたの心からのサインかもしれません。
気持ちを奮い立たせて玄関に向かった、あの朝のこと
どうしても仕事に行けなくて、火、水と有休を使って休んでいました。
火曜日は玄関まで何とか行ったのですが、

ねえ、大丈夫なの?
という奥さんの言葉で涙が止まらなくなり、結局出勤できませんでした。

この時点ですぐに病院に行くべきでした。
もうほとんど、学校に行けるような精神状態ではなかったからです。
そして木曜日。
深呼吸して、胸を何度も叩いて玄関に向かいました。
気持ちを奮い立たせるために。
娘にお願いした「頑張って」と、あふれ出た「頑張らなくていいよ」
玄関でお見送りをしてくれていた娘に

ねぇ、○○ちゃん。パパに
「頑張って来いよ!」
って言ってくれない?
そうお願いしました。

パパ、がんばってこいよ~!
僕の言った通りに、お願いを聞いてくれる可愛い娘。
元気をもらえたはずだったのですが、なぜか一瞬、
学校に行くのを止めてほしい
と思う自分がいることに気付いました。

○○ちゃん、ごめん。やっぱり
「パパ、頑張らなくてもいいよ!」
って言ってくれない?
守らなければいけないはずの娘に、「自分の弱さを肯定」してもらわないと、出勤できない自分。
娘は笑顔で僕の背中をたたきながら

パパ、がんばらなくていいよ~!
そう言ってくれました。
娘に助けてもらわないといけない情けなさと、「出勤するしかない」と言う覚悟の両方を感じながら。
そして娘に「ありがとう」と伝え、玄関を出ました。
職員室と教室で感じた「もう無理だ」
学校に着いた途端に、心がザワザワし始めました。
・休んでしまったことを先生たちに謝らないと。
・体育の行事のことも、授業のことも昨日あんなに考えたのに。
職員室に着いた頃には頭から何もかも消えてしまっていました。
一日いられる気がしない。
この気持ち、感覚だけが自分を支配していました。
たくさんの先生方が声をかけてくれました。

大丈夫?無理したらダメだよ!

…昨日はすいませんでした。…ありがとうございました。
クラスにも行って、子どもとも話しました。
でもやっぱり、心がキューっと締め付けられるような感覚は変わりません。
そのとき、隣のクラスから

おはようございまーす!
あれ、声が小さいよ!おはようございまーす!
元気に挨拶する先生の声。

こらー!
廊下は走りません!歩きます!
しっかり指導する先生の声。
普段なら何とも思わないいつもの光景。
でもこの時の僕には全く違って見えました。
「今のお前にこれはできないだろ」
「これが”先生”だよ」
こう言われているみたいに感じてしまっていました。
さらに気持ちが重くなりました。自分で自分をどんどん追い込んでしまっている感覚。
だめだ。このままじゃだめだ。何とかしないと。
ちゃんと先生をしないと。
思えば思うほど気持ちは沈んでいきました。
今日も無理かもしれない
また俺は途中で投げ出すのか
これがもう答えだった。でも。
その現実を振り払うように、黙って職員室へ向かい、プリントを印刷しました。
やっぱり限界だった。保健室と校長室であふれた涙
心の中でずーっともう一人の自分が喋っているような感じでした。
- 「笑顔でいないと」
- 「そのうち子どもに見破られる」
- 「子どもたちに気を遣わせるわけにはいかない」
- 「先生たちに気を遣わせてしまっている」
- 「昨日あんなに家で対策を考えたじゃないか!」
- 「やらなきゃいけないことは見えてるのに」
自分の中の「もう無理だ」という気持ちと「しっかりしろ!」という気持ちがせめぎあっている状態でした。
養護教諭の先生の前で崩れ落ちた瞬間
廊下で養護教諭の先生と先輩教員と会ったとき。

○○先生大丈夫?
しんどいよね?
無理したらダメだよ。
張りつめていた糸が”プツン”と切れました。
気づいたらボロボロと涙がこぼれていました。
「いい大人が人前でみっともない」
「こんなに泣いたら相手は許すしかないじゃないか」
「許してもらうために泣いてるんだ自分」
「嫌いだなぁ自分」
ネガティブな感情が止まらず、自己嫌悪に拍車がかかり続ける状態。
やっぱり、だめでした。
校長先生に伝えた「もう無理です」
校長先生が忙しい中、話を聞いてくれました。
「家を一歩出るのも、学校の門をくぐるのもしんどかっただろう」
「もう無理しなくていい」
優しい言葉に涙がボロボロ出てしまいました。
いい大人が。父親が。
人前で何度も涙を流して、許してもらって。
負担を人になすりつけて。
ここから去ろうとしている。
自分を責める気持ちが止まりませんでした。
「本当に申し訳ありません。休職させてください」
この言葉を何とか絞り出し、この日は学校を早退させてもらいました。
帰りの車では涙が止まりませんでした。
なぜ、まじめな先生ほど「精神疾患」で行き詰ってしまうのか
「自分が弱いから休んでしまった」
「他の先生はできているのに」
と、自分を責めている先生があまりにも多すぎます。
しかし、それは大きな間違いです。教員が精神疾患に追い込まれるのは、個人のメンタルの問題ではなく、環境による影響が大きいと言われているんです。
過去最多を更新し続ける「教員の精神疾患休職」のリアルな現状
文部科学省が発表した「人事管理状況調査」によると、精神疾患により休職した公立小中高校などの教員数は6,532人に達し、過去最多を記録しています。これは全教員の約100人に1人が精神疾患で休職している計算であり、もはや誰がいつなってもおかしくない「職業病」とも言える深刻な現状です。
脳が限界を知らせる「安全ブレーカー」の仕組み
精神医学において、強いストレス環境下に置かれ続けると、脳の「扁桃体(へんとうたい)」という部分が過剰に警戒アラームを鳴らし始めます。その結果、自律神経が乱れ、ハッピーホルモンと呼ばれる「セロトニン」の分泌が激減します。
これにより、「文字を読んでも頭に入らない」「朝、涙が勝手に止まらない」「急に身体が動かなくなる」といった『脳の安全ブレーカー(ストライキ反応)』が強制的に作動します。
これは、これ以上ストレスを受け続けると命に関わるため、脳があなたを守るために無理やりシャットダウンした状態なんです。
授業や学級経営だけでなく、保護者対応、膨大な事務作業、行事の準備。。。
マルチタスクを常に1人で抱え込みやすい職種です。
真面目で責任感が強く、子ども思いの優しい先生ほど、脳のブレーカーが落ちる寸前まで
「自分が頑張ればいい」
と抱え込んでしまい、ある日突然、糸が切れたように動けなくなってしまいます。
今、学校がつらくて涙が止まらない先生へ伝えたいこと
もしあなたが、かつての僕と同じように毎朝苦しんでいるなら、以下のことだけは絶対に頭に置いておいてください。
限界なのに「無理して出勤し続けること」は絶対にNGです!
「重度のうつ状態」まで自分を追い込んでしまうと、回復までに何年もの長い歳月が必要になってしまいます。
「まだなんとか動ける」という段階で立ち止まり、心療内科や精神科を受診して適切な診断書をもらうことが、あなた自身とあなたの家族を守る唯一の方法です。
事実と感情を切り離す「ノートへの書き出し」
心がザワザワして休む決断ができないとき。
ノートを1枚用意して、自分のなかの「事実」と「感情」を分けて書き出してみてください。
ノートに書き出して視覚化してみましょう。
- 事実:朝、激しい動悸がして動けない。眠れない。診断書が出ている。
- 感情:みんなに申し訳ない。無責任だと思われるのが怖い。情けない。自分には能力が無い。
書き出してみると分かりますが、あなたを苦しめているのは「申し訳ない」「怖い」というあなたの優しい感情(罪悪感)だけです。
「病気で身体がSOSを出しているから休む」という事実は、医療的にも法律的にも100%正しい行動なんです。
終わりに:まずは自分を許し、いたわることから始めよう

学校はあなたの代わりをいくらでも見つけることができますが、家族にとって、あなたの代わりは世界にたった1人もいません。
これを忘れないでください。
僕は病気休暇を取得するという決断は間違っていなかったと思いたい。
でも油断すると
「もう少しできたのではないか」
「結局嫌なことから逃げているだけではないのか」
「学校の先生に申し訳ない」
こんな自分を責める気持ちに支配されそうになります。
もしこんな気持ちになっている人がいたら、そして今の自分にも伝えたい。
「あなたのせいじゃない」
「学校という構造が破綻している責任を個人が負う必要は絶対にない」
どんな正論も、エネルギーが無い状態では、まず受け止めることが難しいんです。
だからそんな自分をどうか責めないでください。
教員という職業は大変である分、制度で手厚く守られています。
「病気休職」あるいは「病気休暇」という制度をフルに活用して、自分の心をフラットに戻すことだけに集中しましょう。
そして
僕は「教員以外の選択肢」を持っておくことも大切だと今回改めて強く感じました。
教員を辞めるためではありません。
「いつでも辞められる」というカードを切れる状態にしておくこと。
これはどの仕事においても自分のメンタルを守ることに繋がると思います。
僕はとにかく、同じような境遇の方に、少しでも勇気や安心感を与えられるようになりたい。

「病休を4回も取ったメンタルが強くない」人間が
コツコツ積み上げて、弱くても変われるところを見せたい。
うまくまとまりませんが、今はこんな気持ちでいます。
中には、
「こんな記事を書ける元気があるなら仕事できるんじゃない」
と思う方もいるかもしれません。
でも僕はそう思われることを気にするよりも
自分のありのままの弱さを認めて、経験を発信し、少しでも誰かの心に寄り添いたい。
弱いながらに生きていく、その人生の記録を残したい。
そう思って記事を書いています。
頑張りすぎて、心が擦り切れそうになっているあなたへ。
今は休みましょう。
好きな時まで寝て、自然に触れて、おいしいものをたくさん食べて、また寝て。
僕も一緒に休みます。
この記事を含む、適応障害に関する経験を一つにまとめた記事があります。
休職中の過ごし方から復職のタイミングまで、4度の休職経験者のリアルをまとめています。
ぜひ読んでみてください。
▶【完全まとめ】
最後まで読んでいただきありがとうございます。
▶ 日々の気づきや適応障害のリアルな記録は
noteに書いています。
→ https://note.com/mokubre_mokupapa
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